お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2009年10月21日

ヤトカフェは5周年


ヤトカフェは開店5周年。10月17日は前から楽しみにしていたパーティーです。8時からでしたが9時頃にお店に向かうと......まだだいぶ距離があるのにボンボンとベース音が響いてくるじゃありませんか......あら〜「クラブ」になってる。ガラス越しの店内は外より暗い......。(ふだんは小さい子供連れや年配のご婦人もよく見かけるお店です。)

ヨッチャンの、この日のためのネイルアートはおさるの「ヤトくん」。(筆で描いてもらったそうです。すごい。ネイルアーティストって、ほんとにアーティストなんですね!)
5周年記念のライター。私のは黄色。
近所ですから普段着のまんま出かけたら、小山さんに「仮装してくるかと思った」と言われてしまい、あらら、そうなの。というわけで、戻って前日ラ・フェデリースで着た服に替えて出直しました。

お店は何十人もの人でいっぱいです。いったい何処から来るのかと思うくらい、次から次からやってきます。外に出した椅子も満席。女の子達はお洒落しているし、派手な仮装の男どもも現れて、大音響の中でそれぞれ踊ったり喋ったりしています。ヨッチャンに「こういう人達をヤトカフェで見たことがないんだけど」と言うと「ふだんはバラバラに来るから」。はあ、なるほど。ヤトカフェの「カルチャー」を知った気がしました。

石神井とは思えない光景をちゃんと記録したかったのに、お店が真っ暗で、ソファから撮ったものはほとんど真っ黒けで、ちょっと残念でした。写真のために歩き回る度胸があればね。(地元だと度胸がしぼみます)。



私は若い頃には「ディスコなんて不良が行く所」と考えるタイプでしたよ。年をとったら何でもアリです。ところがこの日は展覧会の準備のお手伝いで肉体労働をしたからパワー減退。ソファに座ったままを決め込みました。人々を眺めているだけで妙に居心地がよくて、ふだんは聞かないクラブ音楽を勝手に楽しんでいました。(あ、このループはいいな、なんて。)お店の人がときどき声をかけてくれるから充分です。でもこんなイベントがときどきあったら、地元のいろんな人達とお友達になれるだろうと思いました。

(何年か前にロンドンに行ったとき、郊外のクラブに行きました。ロンドン市の外側の労働者の町で、見渡す限りの住宅街にポツンと建つ、名も無いオンボロのヘンテコリンなお店ですが、毎晩日替わりのバンド演奏があり、その日も深夜まで若い子〜中年でたいへんな賑わいでした。たまたまそこの常連さん達と盛り上がって楽しかったのですが、どうやら(バンド目当てのお客以外は)地元の人達が仕事を終えて帰宅してから集まる所で、なんだか一種の地域コミュニティーなのでした。繁華街の不良のたまり場とは違うのですよ。翌日も用があって行きましたが、お店が開いたばかりの夕方にはおじいさんもお喋りしに来て、全員が互いに名前で声をかけ合うんです。それってちょっといいと思いました。地元の誰もが行くお店ではないかもしれませんが、誰でも行ける場所で、誰でも受け入れて、お客どうしの関わりがあるのは、日本の居酒屋やカラオケより豊かかもしれません。そんなことを思い出したのは、ヤトカフェにはそういう許容度がありそうな気がしたからです。)

ヤトカフェではこういうイベントを前はやっていたけれど、住宅街に近いため、苦情がきてやらなくなった、という話を聞いたことがあります。確かに改装前は目立つ所にDJブースがあって、「石神井でやるの?!」と思ったものです。でも音量を少し下げて年に1度か2度くらいできないかしらと思いました。
(10月17日)

(追記/10月20日)その後お店に行ったら、あの暗闇でも中国風のアホな衣装が目立ったのか、私とお喋りしたかってた人がいたよというのです! え〜っ、それならちゃんと話しかけてよ。眠かったけど機嫌は良かったのよ。次回のイベントを尋ねると、「もう出来ないだろうなあ」とのことでした。準備が大変で疲れちゃったそうです。あれまあ若いのに。今後はライブを予定しているそうです。楽しみです。
5周年おめでとうございます。これからもよろしく!

2009年10月20日

ニュータウンピクニック展の準備(1)


都筑アートプロジェクトが横浜の大塚・歳勝土遺跡公園内で催す展覧会「ニュータウンピクニック、遺跡をめぐるアート」は、たくさんのアーティストが竪穴式住居の中と外に作品を展示する、滅多にないであろう企画です。10月20日から11月7日まで開催されます。詳細はこちら。↓

● 横浜市歴史博物館
● 都筑プロジェクト公式ページ
● 横浜アートサイト

そこに出品するガラスのアーティスト、奥野さんのお手伝いをしたんです! 17日にはワークショップに参加した若干名と奥野さんの教え子さん達、そして業者さん?の十数名が集まりました。(奥野さんの動員力はすごいと思いました。)私は途中参加ですが、作業は終日行なわれました。



39号遺跡前。ダンプカー3台分の土を竪穴式住居の中に運びました。もちろん博物館に許可を得ています。(よく許可が出たと思います。こんなことは二度とないかもしれません。)





竪穴式住居の中です。運んだ土をならして固めました。丸太の輪切りに棒を付けた道具で、これが重い!(重くなきゃ土は平になりません。)最後には自然発生的に皆で輪になって、小刻みに歩き、踊るかのように踏み固めました。(それがとっても面白かったんです。)



こちらは先日のワークショップで「小学生以上、定員15名」が作ったガラスです。奥野さんはこれらのガラスを焼いた後、一つずつ石膏型をこわしてガラスを出し、きれいにして、それぞれに既にLEDを取り付けていたのでした。これだけでもすごい手間だったでしょう。(当日、教え子さん達の小品も加わって、合計24個くらいになりました。)



私のガラスです。(裏返したところ。)ガラスの量を量ったとき、自分ではいいと思ったのですが、出来たのを見るともっと厚みがあったほうがよかったと思いました。また、表面はかなり滑らかに作ったつもりなのに爪の跡がたくさんついていました。それはそれで模様のようでいいけれど、そうと知っていたら別のやり方をしたかった、と。こういうふうに結果を見ると、また作りたくなります。



奥野さんと美大の教え子さんたち。カッコイイ。



固めた土を、こんどは作品を埋めるのに必要な形に掘りました。





ワークショップの作品と教え子さん達の小品を配置したところ。私はここで帰りましたが、この後作品と配線を埋めたのです。


「ガラス」という言葉からは想像できないし、ガラスを作る技術だけでは生まれえない、大がかりなインスタレーションなのでした。この作業で、イメージとは「ないものを見る力」でありアートとは「それを実現する力」だと、つくづく思いました。会期が3週間と長いとはいえ、一つの作品のためにこれだけのことをするなんて。それをするからアートなのでしょう。「ないものを見る力」のある人は、「見たもの」を実現するために、手間をかけお金をかけ、必要な人間を動員して働かせ、実現するのですね。強い意志と能力。すごい人だと思いました。
(10月17日)

2009年10月19日

横浜の「野焼き」


大塚・歳勝土遺跡公園での展覧会のお手伝いにはすごいご褒美がありました!
「公園で野焼きをやっている」という声がして、そちらを見ると、確かに大きな炎が見えました。おおおっ! 作業の合間をぬってカメラを手に見にいきますと......

先日奥野さんから「歴史博物館ではときどき縄文土器を焼くワークショップをやっている」と聞き、調べておかなきゃと思った矢先です。私はずっと前から、そういう土器を作ってみたくてたまらなくて、どこかに素人が参加できる講座がないかしらと思っていました。




かなりの人数です。野焼きの傍らでは、食糧班と思しき人々が縄文土器で何か作っています。後で皆で食べるんでしょうか。楽しそう!

午後の休憩時間に見に行くと、焼き終わって冷ましているところでした。





あっちからこっちから堂々と盗撮していると野焼きのグループのおじさんが声をかけてくれて、いろんなことを教えてくれました。

◎ 横浜市歴史博物館では、学芸員の指導のもとに縄文時代のやり方で土器を作る講座を年3回開いている。ここで発掘した本物の土器を見ながら作れるのがいい!
◎ 誰でも参加できる。
◎ 4週連続で、粘土をこねて形を作り、乾かして磨いて焼くまでを行なう。
◎ 講座を終えた人達には、さらに発展的な作品作りができるOB会がある。
◎ 前は申し込んでもなかなか当たらなかったが、今ではたいてい参加できるのじゃないか。

ちなみに写真のような火焔土器を作れるのは大ベテランだそうです......。
次回の講座は来年2月。2月は寒いし片道2時間かかるし足代も高いけれど、もう8割方参加する気になりました。(10月17日)

(これを見て「私もやりたい」と思った人は次の次に申し込んでくださいね。次回の応募が増えて競争になって、私が落選するといけませんから。)

2009年10月18日

ラ・フェデリースは9周年


原宿のクレープ屋さん、ラ・フェデリースは9周年。10月16日にお祝いのパーティーがありました。でも仮装パーティーですって?! 時節がらハロウィーンめくのはしかたないけど、実はこのお店の人達、そもそも仮装が大好きみたい。私が知ったのは2日前で、急だったし平日だしYさんはお仕事だと言いますから一人で行きましたよ。何を着るか困りましたが、横浜中華街で買ったピンクのチャイナ服と北京在住のKちゃんに買ってもらった「王様の帽子」で「あやしい中国人」にしました。(パンダのポシェットを忘れて、ちょっと失敗。)

上の写真はお店の入り口です。ピンボケだとお芝居の舞台のようです。

小さなお店の中は人でいっぱい。野菜畑のサラダバーは素晴らしいディスプレイ。(夕方まで通常通りの営業で、パーティー開始までの時間にシェフのK選手がぱぱぱっと作っちゃったそうです。すご!)パレットの絵具は全部ソース。ジョウロの中身はドレッシング!

Mさんは「フリーダ・カーロ」の活人画。絶句です。若手のHくんは「オペラ座の怪人」。丈の長いすてきな上着はMさんのコレクションで100年前の物だそうです。「クレオパトラ」と「ショーン・レノン」もいました。K選手は「ダリ」。ケーキもアート。金の額縁をかぶり、時計がタレている! お客さん達もすてき。数人来ていた小さい子供はみな完璧なハロウィーン仕様。都会の子ってすごいのね。








ラ・フェデリースも(二階の)パイユドールのようにお客との距離がとても近いお店です。半年ぶりでも、つまんない時でも、寄ったら皆が声をかけてくれて楽しくなる不思議な世界。近頃お店では、私は「Mさんに似ている人」と呼ばれているって本当?(私にとってMさんはフィンランドに住んでる竹馬の友のOに顔立ちがそっくりですよ。)
こんな異次元空間とお近づきになれて幸せです。
9周年おめでとうございます。これからもよろしくね。(10月16日)

2009年10月12日

アートなガラス作り!

7日の朝、ガラスのアーティストの奥野さんから電話がありました。4日のワークショップでは、作業の進行上私だけ別に作らせられなかったが、今日彼女のアトリエへ作りに来ないかというお話なのです!!! ワークショップの作品で会場の工房の電気炉に入りきらなかった分を週末に彼女のアトリエで焼く予定で、そのとき一緒に焼けるから、と。え、え〜っ、すごすぎる!!! なんて嬉しいんでしょう!!! その日の午後はIの家に遊びに行く予定でしたが、夕方で切り上げて、指定の時間にガラスを作りに行くことにしました。

そもそもアーティストの仕事場というものは私の最高の憧れです。そこに入れてもらえるだけでワクワクです。奥野さんの仕事場は山手線の駅から徒歩5分、都心の一等地の一戸建てというすごいご自宅の中にあり、不思議な細長い形をしていて、とにかくいろいろなものが沢山あって魅力的で、いかにも使いやすそうでした。中でも目を引くのはアルミニウムの色をした大きな電気炉です。大型冷蔵庫を横にしたくらいだったでしょうか。(写真を撮りたかったけれど自制しました。)

(既述のとおり)ガラスの製作は過去に一度だけ経験があります。「焚き火で焼く(野焼き)」という実験でした。アーティストや美大の先生などプロ達も参加した興味深いものでしたが、作品としては素朴というか荒々しいというか、かなり特殊なのでした。普通は電気で焼くもので、私には初めてです。

まず粘土で原型を作ります。出来上がりの形そのものを作るのです。この粘土は専用の油性粘土で、水との比率が1:1だそうです。陶芸の粘土のようにこねる必要はなく、すぐに形にとりかかります。注意点は後で石膏型から抜き易い形にすること。また、ここでの形状はかなり繊細にガラスに反映され、指紋も出るそうです! へえ! そのつもりで作らなきゃいけません。

私はイメージ貧困で、本当は何を作っていいのかわかりませんでした。でもアーティストの仕事場という素晴らしい環境で、あちこちに置いてある作品や道具を見たり、ご自分の仕事をしながら教えてくれる奥野さんとおしゃべりするうちに、思いもしなかった形になっていきました。(そういう「自分らしくない」形が好きです!)



原型ができるとアクリル板にのせ、段ボールの枠で囲み、ガムテープで固定しました。それから火に強い石膏のドロドロを流し込みます。(この段階が野焼きの時と大きく違いました。)ここまで2時間ほどの作業でした。





二日後に再びアトリエにお邪魔しました。段ボールの枠を除き、粘土を取り出します。丸みだけの形だと、すぽっと簡単に取れました。





石膏の型に水を入れて、その水の重さを量り、必要なガラスの量を割り出します。ガラスは透明で、ぶっかき氷のようです。大小様々あるのを組み合わせて必要な量にします。それを石膏の型に入れるのですが、そこにもコツがあって、奥野さんに直してもらいました。





そして炉へ! 奥野さんの三つの電気炉のうち、中型の炉です。



焼いている(正しくは「溶かしている」?)様子は、既に奥野さんからワークショップの参加者に宛ててメールが届いています。(その写真を拝借いたします。)わお、これが「900度」の炉の中なんですって!



10月17日は会場の大塚・歳勝土遺跡公園で展示の準備があります。そこでのお手伝いも募集していましたから、もちろん「参加希望!」(10月7日/10日)

● 横浜市歴史博物館
● 都筑アートプロジェト2009/ニュータウンピクニック、遺跡をめぐるアート

2009年10月9日

伊東屋で老眼鏡


これはなに? 薄くて小さい老眼鏡です。他に黒、紫、黄緑の色違いと、模様の無い黒一色がありました。私はさんざん迷い、橙色にしました。レンズの度は一種類で、1.5......だったかな。へこみをちょいと押すとプラスチックのレンズがピョコン!と飛び出します。出先で老眼鏡が欲しいのは、ちょっと何かを読むなど限られた時間だけですから、立派な眼鏡をかさばるケースに入れて持ち歩くより、こんな小さな道具がよさそうです。紐を通す穴があり、首から下げるのも可。ゴムの輪っか付き。長さ9センチ弱、厚さ4ミリ。ドイツ製。3800円。銀座の伊東屋で購入。(Made in Germany のシールは剥がす予定です。)(10月9日)

2009年10月5日

銀座トリコロールのランチ

どの町でも行かなくなるとパタと行かなくなるものです。このところ銀座には1年か2年に一度くらい、用事がなければ行きません。昔は職場もあったし、買物その他でよく行きました。ですからその時代の印象が強く、先入観になっているかもしれません。でも近年の変貌ぶりにはちょっと辟易します。去年の夏、日本橋の展覧会の帰りに銀座まで歩いた時、いわゆる「再開発」に驚きました。大通りの両側で交互に建設工事をやっていました。「何ができるのだろう?」とは思わず「何が壊されてしまったのか」と思います。

いわゆる銀座の大通りは、いわゆる「世界の一流ブランド」というやつのビルばかりになりました。私にはああいうのが目障りでしょうがありません。魅力的な商品を売っているのはわかりますが、ある種の帝国主義の侵略にあっている気がします。


先日続けて銀座に出る機会があり、どこかで一服するのにふと思い出してトリコロールに入りました。お店は何十年も前から知っていますが、入ったのはなんと初めてです。ドアを開けるなり......古き良き世界でした。二階にあがると、ゆったりとした空間に古典的な椅子とテーブル。お昼どきとてランチのセットを注文すると、こんな感じです。コーヒーはテーブルでポットから注いでくれます。コーヒーもサンドイッチもおいしい! 小さなデザートもついて、値段は1000円くらいでした。(場所にそぐわぬ行為ですが、写真を撮りたくなりました。)20年以上前に知人が思い出話で「トリコロールは素晴らしいお店だ」と話してくれたのを思い出しました。田舎から出て来たばかりでひどい格好の学生だった自分に、店員さんはとてもよくしてくれたというのです。今でもたぶん同じだろうと思わせます。札ビラを切るだけが能ではない、こんなゆったりした時間の流れる銀座が残っていることを嬉しく思いました。(10月4日)

奥野美果さんのワークショップ


ガラスのアーティスト、奥野美果さんからワークショップの案内メールをもらいました。「ニュータウンピクニック、遺跡をめぐるアート」という展覧会に「竪穴遺跡とあなたとガラスアート」という作品を出品予定で、そこに展示する作品を作るワークショップを開催する、と。参加資格は小学生以上。

奥野さんのワークショップは3年ちかく前に「アトリエ泉」で、焚き火でガラスを焼くという実験に参加したことがあり、とても面白かったんです。今度もぜひ参加したいと思い、その旨返信しました。10月3日と4日。朝10時から。場所は横浜市歴史博物館に隣接する大塚・歳勝土遺跡公園内の工房です。

ところが2日の夜、子供の頃に熱いお風呂でのぼせたときのように両目がチカチカ、視野に星がいっぱいちらつきだして、ワークショップ当日は、起きると右目が鈍く痛くて目があけられない状態でした。これじゃとてもガラスを作れません。奥野さんには急遽欠席の連絡を入れました。十代から「右目が鈍く痛い」ということがよくありました。(そのせいか私の右目は左目よりも視力が悪いのです。)当時眼科医から教わったように、お湯を絞ったタオルで温めながら昼過ぎまで過ごすことになりました。

翌4日。2日の行程ですからワークショップの作業も後半です。ガラス作りに途中参加できたら嬉しいけれど、それが無理でも見学したいと思いました。今度のは焚き火ではなく電気炉だし、参加者がどんな物を作っているかとても興味があります。目の調子もよくなり、じっとしていられなくて、朝から会場に向かいました。(それに、奥野さんには私が本当に参加したかったこと、気楽に申し込んで簡単にドタキャンしたわけではないことを知ってほしい気持ちもありました。)

奥野さんは当然2日目に私が来るとは思っていませんでした。でもたくさんの人を指導する合間をぬって作品例を見せてくれたり、実際の展示のしかたを話してくれました。(ド素人の私は、そこでやっとアーディストの作品の趣旨を理解したのでした。)邪魔をしないように皆の作業を見せてもらいました。定員15名、参加資格は「小学生以上」でしたから、小学生から私より年配の方まで、家族連れもいて、幅広い年齢層でした。作業は型から粘土を取り出すところから始まり、眺めていると、誰もが羨ましいくらいいい形を作っていました。単純な形に効果的なアクセントを付けたもの、メリハリの効いたもの、恐竜を作った子供もいました。私が作ろうと考えていた物など全然つまんなくて、なんてイメージ貧困なのかと思いました。やがて作業は粘土を取り去った型に必要なガラスを計る段になり、私はそろそろ去ることにしました。(奥野さんも参加者達も「ナンジャ、この人」と思ったことでしょう。でも私はとってもご機嫌で、やっぱり見に来てよかったと思いました。)(写真は工房の隅っこから盗撮したもの。)

● 横浜市歴史博物館
● 都筑アートプロジェト2009/ニュータウンピクニック、遺跡をめぐるアート

ワークショップは歴史博物館の「工房」で行なわれ、それは「公園」の中にあり、「公園」には本物の竪穴式住居群があるといういうのです。(そここそ、今度の展覧会の会場なのです。)横浜にそんな遺跡があるなんて知りませんでした。とてもよいお天気だし、とうぜん帰りに見物することにしましたよ。

入場は無料で、柵で囲まれた中、数軒の住居と一棟の高床式の倉がありました。縄跳びで遊ぶ子供がいたり、フィールドワークの老人グループがいたり、のどかでした。


奥野さんがガラスを展示する39号遺跡。私は本物を見るが初めてで、中に入るのに最初はちょっと怖い気がしました。屋根の隙間で空気の流れが変わるのか、周囲の音が急に違って聞こえました。土器がいい感じです。


かねがね思っていましたが、これって茅葺き屋根の民家の屋根そのものですよね。ということは、あの見事な茅葺き/藁葺き屋根はこの島で縄文時代から続く伝統の上にあるということです。何千年も受け継がれた人間の知恵と技術。それを思うと頭がくらくらします。人間として、絶対に忘れてはいけない、失ってはいけない、絶やしてはいけないと思います。 (10月4日)



(後期)横浜市歴史博物館では、こうした遺跡にちなんでか、縄文土器を縄文時代のやり方で作るワークショップもやっているそうです。今度機会があれば、ぜひ参加したいと思います!

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