お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2007年7月6日

パペルブルグという珈琲店


国道16号線沿い、八王子市遣水(やりみず)の珈琲店です。大河原さんの個展がなければ知るよしもないお店でした。しかし事前にホームページで場所を確認したとき、お店の写真を見て「まさか?!」と思いました。いったい日本のどういう情景においてこの建築物が存在可能であるのか??? しかしその日タクシーを降りると、目の前に存在したのです。

この建物のコンセプトは「中世南ドイツの騎士の館」だそうです。ホームページの写真では、たしかに重厚な雰囲気のようだけど、どうして壁だけイタリアンなの? どう見てもマンテーニャの写しでしょう? 中世のドイツなら壁画といっても紋章を描くくらいでしょうし、どちらかといえば獣の首や武具を飾ったのではないかしらむ? などと思いましたが、じっさいにお店に入るとそんな屁理屈はどうでもよくなりました。建物の中は全部が一つの部屋(=お店)で、吹き抜けの高い天井と窓からの光に、すんなり異空間になじんでしまうのでした。建ったのは16年前ですが、もっともっと古く感じるのは廃材を使ったからだそうです。落ち着きのある居心地のよいお店です。而してお店の中は、みんなどこからどうやって来たのだろう?と思うほどのお客でした。

展示のための場所はお店から半ば仕切られた形の小部屋のようになっていて、作品のためにも鑑賞者のためにもいい空間でした。都心の無機質なギャラリーに展示するとは別の一面を作品から引き出すに違いありません。その展示室の手前には、木目色の立派なグランドピアノがありました。ここでコンサートもやるんでしょうか。バイオリン、チェロ、ピアノの室内楽を奏でたら、音がよく響くでしょうね。聞いてみたくなります。(室内楽は室内で聞いてこそ室内楽ですからね。)

かんじんのコーヒーは頭グルグルしそうなほど沢山の種類があります。値段も高いものは信じられないほど高いのですが、それだけのものを飲ませてくれそうな気がします。機会があれば珍しいものを試したいところですが。私は最初は一人でしたからカウンタに陣取り、モカ系のストレートにしました。(これはコーヒー専門店の普通の値段です。)イギリスのボーンチャイナで供されるコーヒーは当然深炒りで、じっくり味わえる美味しさでした。目の前でいれてくれる若い珈琲職人さんは笑顔でいろいろなお話をしてくれて、楽しく為にもなりました。それでもやっぱり八王子は遠すぎますよ。でも八王子の地だから可能なお店なのでしょう。

結婚式場の「日本閣」の向かいです。お店の前がバス停で、八王子の北口発のバスが1時間に1本くらい通るそうです。ううむ‥‥‥‥


パペルブルグのホームページ
(今確認のためにホームページを見ましたら、7月1日に一新したそうです。わかりやすくなりましたが、建物や壁画の写真がなくなったのは残念でした。)


さて、私はコーヒーをおかわりしてダラダラ長居をしたかったのですが、おかわりの代わりに豆を買い、帰路にMくんの車を当て込んでいる手前、彼の予定に合わせてお店を出たのです。八王子の駅まで乗せてもらえれば御の字でしたが、アトリエに行くというので、久しぶりに私も行くことにしました。

小野路のアトリエは4月の「タケノコ掘り」以来です。段差のある敷地のあちこちに大きな株のあじさいが見頃で、今にも雨が降りそうな空模様の下、とてもきれいでした。もちろん立派なやつを数本もらって帰りました。(7月1日)
"Pappelburg", a unique coffee shop in Hachiohji, for its outstanding imitation of a German house in the Middle Age.

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